フェアトレードの話
商売の基本は?
利益をより出すには?
と聞かれて、
原価やコスト(経費)を抑えて
なるべく高く売る
と答える人は
多いのではないでしょうか?
確かにそうかもしれません。
ただ、余りにの自己の利益だけを
考え過ぎるあまり
例えば、
仕入れ先や下請け事業者さんなどの
儲けや利益を考えず
客やお金を支払う側の
優位的な立場を利用して
その価格を安くしようと
強要に近い取引をしていくと
いったい世界は
どうなってしまうでしょう?
おそらく、
その仕入れ先も、下請け業者さんも
さらに原料調達先や孫請け業者さんに
より低価格での取引を強いるはずです。
そうやって次から次へと
市場価格が下げられてしまうことで
生まれるのが
デフレスパイラルです。
デフレスパイラルに
持続可能性
(サスティナビリティ)
はありますか?
と聞かれれば、それは
No!
でしょう。
フェアトレード
という言葉を
聞いたことはございますか?
日本語にすると
公正な取引
というような意味になります。
また、
発展途上国の
原料や製品を適正な価格で
継続的に購入することを通じ、
立場の弱い途上国の生産者や
労働者の生活改善と自立を
目指す運動
のことも指します。
フェアトレード“ではない”
例としてよく引き合いに出されるのが
サッカーボールです。
世界で使用されている
サッカーボールの約70%以上が
パキスタンで生産されています。
一つ一つ手縫いで作られている
そのサッカーボールは、
児童労働の温床に
なっていることが指摘されました。
パキスタンでは約7000人の
学校に行かない子どもたちによって
手縫いのサッカーボールが
作られていたのです。
つまり、サッカーボールを
製造する過程において
パキスタンの子どもの手を借りると
コストを安く済ませる
ことができるわけですね
ただ、その子どもたちは
結局貧困のまま…
学校も行けず、
ましてやサッカースクールに
入ることすらできません。
写真はイメージです。
2015年に国連サミットで
193カ国の全会一致で採択された
私たち人類が2030年までに
達成すべき
世界共通の17の目標である
SDGs(持続可能な開発目標)
の中にも
目標16「平和と公正」
という目標があります。
※ピクトグラムをクリックすると
(一社)SDGs支援機構の説明ページに
ジャンプします。
先にも述べましたが、
自己の利益だけを求め
フェアトレードなんてお構いなし
という取引を続けていても
そこに持続可能性はなく
結局は、いつか自分に
はね返ってきます。
フェアトレード
もっともっと世界に広がって欲しい
言葉であり概念です。