法律用語~「及び」と「並びに」の違い~

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法律用語~「及び」と「並びに」の違い~

もくじ


 

 

法令

(法律・条令・政令など、以下『法律』で統一)

を勉強し始めると

 

 

まず最初に

律用語を勉強することが必要です。

 

 

行政書士になるための

試験対策用のテキストにも、

そのような法律用語の解説が

始めの方に出てきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

この法律用語の勉強をすると

 

似たような意味の日本語でも

ちゃんとその意味が違うことが

分かるようになります。

 

 

 

例えば、過去のブログでも

 

直(ただ)ちに

速(すみ)やかに

遅滞(ちたい)なく

 

の時間的な用語の違いを

ご案内しました。

 

 

≫その過去のブログはコチラ≪

 

 

 

 

 

 

 

 

「及び」と「並びに」

 

法令用語の中でも

ややこしいのが

 

この「及び」「並びに」です

 

 

 

あなたは日常で、この

「及び」「並びに」

 

その違いを正しく理解して

使いこなせていますか?

 

 

自分以外の人に説明できますか?

 

 

 

おそらく

「及び」はよく使うけど

「並びに」はあまり使わない…

 

という方が多いのかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「及び」の使い方

 

では、法令用語としては

実際にどのような違いがあるのか

みていきましょう。

 

 

 

「及び」「並びに」も両方とも

いくつか並んで書かれた言葉が

 

「どれも同じ(ような)…」

 

という意味になりますよね!?

 

 

 

難しい言葉で言うと

併合的接続詞と呼ぶらしいです。

(↑覚える必要なし)

 

 

 

 

つまり英語で言うと

 

「and(&)」

 

に近いと言えますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、

 

 

どちらも同じものとして

並べられた言葉で

があるとすれば

 

及び

 

と使えばよい訳です。(←当たり前)

 

 

 

 

もし、どれも同じものとして

C・D・E・Fという

4つの言葉があるとすれば

 

C、D、E及び

 

 

という文章にすれば

C・D・E・Fの4つは

どれも同じ(ような)ということを

意味する形になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「並びに」の使い方

 

で…

一般の人も、法律初心者の方も

行政書士受験生も

 

なんだったら今の私でも…

 

頭を悩ませてくれるのが

 

 

この「並びに」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

「並びに」を使うときは

まず、どれも同じものとして

3つ以上の言葉があり、

 

 

その3つ以上の言葉

 

上下関係があったり

ちょっとしたグループ分けができる

 

ときなどに使います。

 

 

 

 

あまりにもややこしいので

ちょっと例を挙げて説明しますね。

 

 

 

その八百屋さんでは

野菜並びに

メロン及びスイカ

を売っています。

 

 

 

 

この文章を解説すると

 

 

 

普通の八百屋さんでは

一般的に野菜だけを売っていますが

 

 

メロンとスイカは、

野菜か果物(くだもの)か

どっちのグループに入るのか

決まっていないらしいけど

 

 

その八百屋さんでは

野菜・メロン・スイカも

どれも同じ定番商品として

売っています…

 

 

という意味で解釈できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実際の法律では

 

どうでしょうか?

本当にややこしいですが

少しはご理解頂けましたか?

 

 

 

実際の法律で例をあげると…

 

 

 

【裁判所法80条1号】 

 最高裁判所は、

 最高裁判所の職員

 並びに

 下級裁判所職員

 及び

 その職員

 を監督する。

 

 

という条文(文章)があります。

 

 

 

 

これは、

最高裁判所の職員

下級裁判所の事

同じものとして繋げ

 

さらに、

下級裁判所の組織そのもの

下級裁判所の職員

同じものとして繋げられています。

 

 

したがって

 

 

最高裁判所職員

下級裁判所の組織そのもの

下級裁判所の職員

 

上の3つ全て

最高裁判所に監督されるべき

対象(相手)となる訳です。

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

つまり、「並びに」という日本語も

英語に訳すと「及び」と同じく

 

「and(&)」という意味になりますが

 

「並びに」に関しては

英語では詳しく訳すことができない

日本語特有の接続詞であり

表現だと言えますね。

 

 

 

冒頭にも述べましたが

このように法律を勉強すると

 

より正しい日本語が身につきます。

 

 

 

「国語力」を身につけたい方は

法律学をたしなむのもお勧めですよ!

 

 

 

 

 

 

 

では、また次回に。

 

 

 

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