会社の意思決定と業務執行とは?
もくじ
これまでも何度も
このスマイルブログでご案内していますが、
「株式会社は誰のものか?」
というと
それは株主ということになります。
決して社長だとは限りません。
そして、その株主の集まりが
株主総会
です。
株主総会は
どんな株式会社にも
必ず置かなければなりません。
株主会社がすることは
会社の“意思決定をする”
ことです。
決して
“業務の執行をする”ことでは
ありませんので注意が必要です。
少しむずかしい説明になりましたが
株式会社を人間に例えるなら
目の前にある
何種類もの食べ物の中から
「これを食べよう!」
と決めるのが
“意思決定”
そして、その決められた食べ物を
実際に食べるのが
“業務執行”
ということになります。
株式会社では
株主総会が意思決定をし
取締役・代表取締役が
業務の執行をします。
しかし、すべての株式会社の株主総会が
その株式会社のどんなことでも
意思決定できるわけではありません。
株主総会が意思決定できる範囲は
その株式会社に
取締役“会”があるかないかによって
変わってきます。
取締役会がない株式会社の場合
(取締役会非設置会社といいます)
株主総会は、法律(会社法)で定められていること、
株式会社の組織・運営・管理など
その株式会社のすべての意思決定をすることが
できます。
取締役会がある株式会社の場合
(取締役会設置会社といいます)
株主総会は、法律(会社法)で定められていること、
そして定款に定められたこと
だけを意思決定することができます。
実際に法律(会社法)で定められている
それだけ重要なことは
次のように定められています。
①取締役・監査役などの選任・解任
②会社の定款変更・合併/分割・解散
③株主の株式の併合、余剰金配当
④取締役の報酬の決定
たったこれだけです…。
株式会社における
所有者と経営者の分離
という原理原則が
それだけハッキリしている
と言えるでしょう。
公開会社は
必ず取締役会を置かなければなりませんが
株主が、非公開会社より、
多く集まる公開会社の株主は
会社の経営に口を出すより
会社がどれだけ儲けて
配当をくれたり株式の価値をあげるか
に興味があるのでしょうから
意思決定できることが
これだけ少なくても問題ないのでしょうね。
ただし、
取締役会設置会社でも
定款に定めることによって
法律(会社法)で定められた①~④以外のことも
株主総会に意思決定させることができます。
それだけ、
定款は重要なルールブック
だと言えますね。
※逆に、①~④の意思決定を、
定款に定めることによって
株主総会から代表取締役や取締役会に
任せることはできません。
このように、株式会社であれば
何を株主総会で決めて、
何を取締役(会)が決めるか
法律の専門家でもないと
かんたんに判断できないことが
多くあったりします。
もし、このような煩(わずら)わしいことを
考えるのが苦手であれば
会社が株式会社でなく
合同会社
であれば
意思決定するのも
業務を執行するのも
社員総会
という機関一つでOKですから
起業の際は株式会社だけではなく
合同会社の設立も視野に入れると良いでしょう。
※アマゾンジャパンは合同会社です
まとめ
株式会社の、意思決定は株主総会、
業務執行は取締役・取締役会
意思決定ができる範囲は
取締役会があるかないかで違う
意思決定できる範囲を
定款で定めることができる
だから定款は重要
合同会社は全ての意思決定・業務執行も
社員総会が決定できるから便利!!
では、また次回に。
行政書士法人スマイル
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