監査役の役割と特別待遇(⁉)
もくじ
会社の監査役
今日のスマイル☻ブログは
私の専門分野、会社法から
“監査役”のお話を☻
監査役については
過去にも↓↓のような
ブログを書いていますが
監査役について少し復習すると
監査役は会社に設置される
“機関”の一つ
例えば、株式会社であれば
どんな小規模な会社でも
株主総会と取締役
という二つの機関を設置しなければ
なりませんが
“定款”で定めることによって
“監査役”を設置できますし
取締役“会”を置く会社や
公開会社は
必ず監査役を
設置しなければならない
と会社法で定められています。
監査役の特別待遇(？)
監査役の役割は
会社を取締役が
経営・運営するにあたり
法令に違反したりしないか
監視・監督することにあります。
日本国の公権力が
議会(国会)・行政(総理大臣)・裁判所
という三権分立で
成り立っているように
会社も
株主総会＝議会
取締役＝行政
監査役＝裁判所
のような仕組みで
成り立つといってもいいでしょう。
監査役はその役割や性質から
取締役と比べて
ちょっとした特別待遇(？)が
法律で定められています。
例えば…
取締役を選任したり
解任したり(クビにしたり)
することができるのは
会社の株主総会であり
同じく、監査役も
株主総会で選任・解任することに
なっています。
取締役も監査役も
選任・解任するときは
株主総会で過半数の決議をとれば
することができますが
もし、監査役を解任
しようと思ったら
取締役は、株主総会に
監査役解任の議案を提出
しなければならないのですが
その場合、監査役の同意
が必要になります。
また、もし監査役が
2人以上いたら、
過半数の同意が必要です。
法令の役割
つまり、監査役を
クビにしようと思ったら
その監査役の了解を
得なければならない…
ということなので
事実上、会社は
監査役の意に反しては
監査役をクビにできない
ということです。
ちなみに、取締役を
クビにするときは
そんな要件はありません。
よくよく考えてみれば
会社が法令違反をしないか
監視・監督する監査役を
自由にクビにできるとなると
ドラマや映画風にいえば
会社にとって不都合な存在を
簡単に“消す”ことができる…
わけですから
かなり不合理・理不尽と言えます。
なので、法律(会社法)で
そのような不合理・理不尽な会社が
作られないように
規制しているのですね。
