黄色いベスト運動とSDGs
※添付した全ての写真は
から引用いたしました。
今回のブログは
SDGs(持続可能な開発目標)
のついて書きます。
SDGsの基本理念は
『誰一人取り残さない』
です。
ある深刻な問題に対して
猪突猛進のごとく
解決に向けて行動することは
素晴らしい事です。
しかし、どんなに正しい方法で
問題解決を図ったとしても
その問題解決方法を起因として
どうしても新たな問題が発生してまう…
そんなジレンマを感じてしまうことは
多いはずです。
SDGsの17のゴールを
一つでも達成しようと
一直線に改革をしようとするあまり
どうしても発生してしまう
あらたな問題に対しても
目配り・気配り
つまり配慮することで
「誰一人取り残さない」
そんな世界を作ることが
できるのではないでしょうか?
2018年にフランスで起こった
『黄色いベスト運動』
と呼ばれるデモはご存知ですか?
この黄色いベスト運動と
呼ばれるデモのきっかけは
フランス政府のある取り組みにあったのです。
フランス政府は
気候変動対策
(大気汚染、地球温暖化現象、CO2減少など)
に力を入れていました。
SDGsのゴールでは
が主に当てはまる取り組みです。
※各ピクトサインをクリックすると
(一社)SDGs支援機構の提供する
各ゴールについての説明ページに
ジャンプします。
フランス政府は
自動車を動かすためになどに使用される
ガソリンや軽油などの
化石燃料
の使用を少なくしようと
ガソリンや軽油を使用するのに必要な
税金
をうんと高くしたのです。
そうすれば化石燃料を使用する
自動車を運転する人が減り
それにより気候変動の改善に
貢献できると考えたのです。
するとどうでしょう。
自動車がないと生活に支障がでるような
地方で生活する国民や
あまりガソリンや軽油を使わない自動車に
簡単に買い替えできないような
少し貧しい国民から
たちまち反発されてしまい
それが大規模なデモに繋がったのです。
フランス政府が行った政策は
SDGsが求める気候変動対策の観点から言えば
決して妥当性を欠くものではなく
むしろ評価されるべき政策でした。
ところが、フランス政府は、
お金持ちの人と貧しい人との
格差問題
への配慮を怠ったために
「貧しい国民を取り残した!」
と感じた国民から
非難されてしまったのです。
ちなみに
この黄色いベスト運動と呼ばれるデモを受け
日本政府はフランスへ旅行する日本人へも
「危険だから気を付けるように!」
と呼びかけるまでになりました。
それほど大きなデモとなったのです。
(フランス政府は増税の延期をしました)
このフランスの
『黄色いベスト運動』は
SDGsの達成へ向けた活動と
「誰一人取り残さない」
という理念との
両立が難しい
ということを
我々に教えてくれた代表的な事例です。
このようにSDGsのゴール達成には
「あちらを立てれば
こちらが立たず」
という問題が発生することがあります。
目の前にあるものだけではなく
広い視野で細部まで目配りをおこない
社会的弱者にも気配りを忘れず
配慮することによって
「誰一人取り残さない」
そんな持続可能な世界を
あなたのアイデアで作っていきませんか?
ではまた次回に。