新規設立法人の最初の事業年度は1年を超えることが可能か？
もくじ
起業家からの質問
さて、先日、
新しく株式会社を設立しようと
計画されている起業家の
クライアントさんより
↓↓以下の質問を頂きました。
会社設立日を
3月31日にしたいのですが、
最初の事業年度(第1期)を
3月31日から翌年3月31日
までにできますか？
う～ん…なるほど、
これは大変いい質問ですね！
このような質問をいただけるなんて
独立起業支援・会社設立専門の
行政書士デミーとしては
大変嬉しい限りで
それこそ腕がなります！
起業に関する質問は
何でもござれ！(笑)
会社(法人)の事業年度
クライアントさんの
質問の意図はこうです。
まず、会社の設立日は
3月31日に拘りたいとのこと。
詳しい理由は存じませんが
何かゲンを担いだりするなど
設立日に拘るのはよくある話です。
また、株式会社などの
法人を設立する際には
定款で“事業年度”を設定する
のが一般的です。
事業年度とは説明するまでもなく
会社の営業実績を計算する等の
期間をいいます。
学校でも１年で１学年とする…
それと同じですね。
実際の定款に書かれた事業年度
さらに、その際に、
最初の事業年度(第1期)
を定めます。
例えば、4月1日に
会社を設立した場合は
第1期の事業年度を
4/1から翌年の3/31に
するのもいいですし、
4/1から翌年の12/31にして
2期目以降の毎年の事業年度を
1/1～12/31にすることも可能です。
極端な例で言えば
開始・終了月日は
月の末日じゃなくても
3/16～翌年3/15としても良い
のです。
実際の定款に書かれた最初の事業年度
ところが、
今回のクライアントさんの希望は
第2期目以降は
4/1～翌年3/31日までにしたいけど
初事業年度の第1期だけは
3/31～翌年3/31にしたい
と…。
つまり…
最初の事業年度だけは
１年以上(366日)にしたい！
ということなのですが…
それは可能なのでしょうか？
というのが最大の疑問となります。
答えは
結論から述べます。
ジャン！
新規設立法人の
最初の事業年度(第1期)を
1年以上にすることは
できません！
つまり最初の事業年度は1年以内
(うるう年の年を除いて365日以内)
にしなければなりません。
根拠法令
会社計算規則第９１条２項
法人税法第１３条
従って、クライアントさんが希望した
初年度(第1期)の事業年度を
会社が成立した3月31日から
翌年の3月31日までの
366日にすることは
できない。
ということになります。
新たな疑問・質問
クライアントさんにその旨を伝えると
今度は、このような質問がありました
では、
初年度(第1期)の事業年度を
3月31日の一日だけにして、
第2期以降の毎事業年度を
4/1～3/31にすることは
可能ですか？
新たに生まれた
起業家さんの疑問と質問
…さて？
一日だけの事業年度は
認められるのでしょうか？
その答えは
次回のブログにて！
行政書士法人スマイル
行政書士 出見世(でみせ)雅之の
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